まどどブログ

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2022.02.23(残37日) ウクライナ情勢① / プロパガンダについて

2022.02.23

あと37日

 

 戦争というのはこのように起こっていくのか、と興味深く眺めていたら、昨日は一日を溶かしてしまっていた。なんという悲劇か。

 

 本題に入る前に、私は「すべて米帝が悪い」と言うような光側開眼おじさんではない。「各種情報から恐らくロシアの筋が通っていない」と感じるディープステートお兄さんなのだ。その点はご了承いただきたい。

 

  • 戦争

 どうにも戦争が起こるらしい。私は軍事的策動に関して無知なので仔細な考えを述べようとも思わないが、個人的に、ハルキウ・ルハンシク・ドネツィク・ザポリージャ・ヘルソンの五州はあらぬ理由を付けられて攻め落とされそうな気がする。このようにすればクリミアへの道は広く通ずる。ベルゴロドに駐留する部隊の動きが激しいらしいので、ハルキウ占領は決定稿であろう。またアゾフ海に多くの軍艦が侵入していることからも、ザポリージャ・ヘルソンは危うい。

 それだけで留まるだろうか。もしかしたら、黒海沿岸をすべて占領して沿ドニエストルまでの回廊を形成するつもりなのかもしれないし、政権の転覆を狙えばドニエプル川以東すら頬張る気なのかもしれない。流石にコストに見合わないとしても、下手をすればベラルーシ軍も用いてキエフ陥落まで狙うのかも。

 なんにせよ、我々はきっと今歴史の分水嶺に立っている。仮にプーチンがあれを本気で思っているのであれば、もはや何も予想できない。「ソヴィエト領土の復活」「半主権国家に対する文明化」という名目であれば、ウクライナ全土を照準に合わせていても何ら不思議ではない。リヴィウとて、果てにはポーランドジョージアモルドバとて、安全とは言い切れない。

 

 ところで、ひたすらSNSを駆け巡っていたところ、面白い意見を見つけた。日本語を解するロシア人の者である。

 彼女は混乱状態にある、と言っていた。新ロシア派の持っているルガンスク・ドネツク両人民共和国が助けを求めているからロシア軍は助けているはずなのに、何故か諸外国から非難されている。何が正しいのかわからない、と。私はこれを見て、ああ、プロパガンダとは斯くなるものを言うのか、と腑に落ちたのである。

 彼女はロシア人で、恐らくロシア語メディアの他に情報源を持たない。故に、例えば両人民共和国があまりに杜撰な偽旗作戦を実行していて、その証拠も大量にインターネットをうろついていて、それでもなおロシアは侵攻のための正当化に用いた、という背景を知る由もない。彼女のように日本語を解する者ですらそのような状態なのだ。国民は、もはや諸外国が難癖を付けているようにしか思えないだろう。

 これこそプロパガンダである。都合の良い、国家戦略に沿った側面は見せていて、都合の悪い、懐疑的な視点を提供する情報は見せない。これがプロパガンダなのだ。教科書で教わったものが、かくも現実に息づいているとは。その瑞々しさに、私は甘美さを見たのである。

 

 ところで、私はふと思った。我々もまた恐らく例外ではない。今回は真実開眼系皇帝の奇言を笑う立場であったが、我々もまた、諸外国からは同様に思われているものが在るのではないか。恐らく、プロパガンダとはどの国においても——程度に差はあれ——存在する。では、我々の国、日本において、それは何か。

 それはわからない。第二次世界大戦絡みのものは相手側の政治的意図も強いのでプロパガンダと呼ぶには不適格に思うし、アイヌ琉球への陵辱も歴史そのものが隠されているとは言い難い。そもそも、恐らくプロパガンダで刷り込まれた認識というのは疑うことすら難しい可能性も考えられる。前述のロシア人のように、「なぜか諸外国に叩かれているけどその理由がわからない」というように。

 であれば、出来ることは一つ。「プロパガンダかもしれない」と常に思考し、疑い続けること。これは安易に陰謀論に走ることを意味しない。陰謀論を信仰するのは単なる思考放棄である。人間を止めず、保証されたエヴィデンス——例えば学術論文——に触れること。それが恐らく、プロパガンダに対する最善策のように思う。エヴィデンスの見極めに関しては、幸いにも良質な教えを賜ってきたので、大きく不安はない。