2022.05.04
なんだか、何も成し遂げていないにも関わらず、達成感に満ち溢れている。
思い返してみれば、私はこの数日間で何も出来ていない。為したことと言えば、『ポンコツクエスト』という素晴らしいアニメに出会ったことくらい。小説の一文字も書いていないし、絵も描いていない。和歌すら詠めていない。単純化すれば、起きて、寝ているだけ。だと言うのに、驚くほどの充足感に耽っている。
なぜだろう。矢張り『ポンコツクエスト』と遭遇したことが大きいか。
ああ、疲れた。一日話し続けるような日々が何日も続けば、そりゃ疲れもする。
そもそも私は孤独を好む身なのだ。どうしてこうなったのか。私は優しすぎる。
- わたしの悩み
今日は疲れてしまったので、私の悩みでも披露しようか。
私の悩みは、優しすぎるところである。人間に優しすぎるのだ。人間に絶望しているのに、人間を拒むことが出来ない。それが私の悩みである。
正直なことを言えば、私はずっと、孤独でありたい。孤独に、誰とも接点を持たず、気ままに暮らしていたい。私は美しさを愛する。美しさとは秩序でもある。そして孤独は秩序そのものを産む。だから私は孤独を愛する。
しかし、私は何かと他者に愛される性格なのだ。どうにも私の言動というのは異質であるようだ。そして、人間はこれに愛らしさを覚えるらしい。会食の誘いとて多くある。本来はそれをすべて断って仕舞えばよいのだが、そう出来ない。
友人であればまだ良い。友人としての関係を持つことは、孤独と矛盾しない。何故ならば、相手そのものより、相手との人間関係に価値を見出しているから。人間関係の構築が生きる上で便利に働くこともある。その判断基準に基づいて、友人としての関係性を構築することが出来る。相手そのものに興味がなくとも、その相手に価値があると思えば心を許さず人間関係を持つことは可能である。これは孤独を望む精神と何ら矛盾しない。
が、家族は違う。ありがたいことに、私は家族を構成する人間の殆どから愛されている。会食の誘いも後を立たない。人気者なのだ。そして私はそれを断れない。合理的に考えれば、断っても特段のデメリットは無いだろう。それでも断れないのだ。
そう、私は良い子なのだ。奥底では孤独を願っていても、それを言葉に出せない。きっと相手を傷つけてしまうから。そういうことまで考えられる、優しくて、良い子なのだ。
そうして私の幸せは遠ざかっていく。これが私の今の、最大の悩みである。