2022.05.25
シン・ウルトラマンを見た。とても面白かった。その興奮を忘れぬうちに、ここに書き残しておきたい。
なお、ネタバレはしない。仔細に書いている時間がない。
- ちゃんこ鍋
全体を通して、「ちゃんこ鍋映画」という印象を受けた。とにかく物語のテンポが早いし、正直何が主題なのかもよくわからない。シン・ゴジラはストーリーとして非常に筋の通っていたものであるが、この映画はそうでもなさそうだ。少なくとも私は、何か一貫したものを感じなかった。
映画に親しくないので分からないが、昭和の映画とはもしかしたらこういうものだったのかもしれない、などと思ったりもした。知らんけど。
- 映像と脚本の化粧
はっきり言って、私はこういう映画が苦手である。単なる娯楽物、肉体的な快楽としか映らないためだ。
それでも楽しむことが出来た。高揚感に包まれていた私が在った。この高揚は何から来るか。それは明確で、映像と脚本である。
迫力のある要素が散りばめられ、ふんわりとしながらも力強く進行する脚本を用意することによって、かの映画は人を沸き立たせる。簡単なことではない。人を魅せるもの。それを的確に探し当てるのは至難の業だ。東京駅で砂金を見出すような。
- 音楽の力
音楽こそ正義である。米津玄師の『M八七』。素晴らしい。ただでさえ素晴らしい楽曲なのに、それが映画館で、大音量で流されてしまえば、どうか。感銘の他に、感情は残らない。その楽曲が、それ以外のものをすべて拭い去ってしまう。
ああ、音楽は恐ろしいことよ。そう思った次第である。
よい映画であった。
終わり。