まどどブログ

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2022.11.16 映画『バッドガイズ』について② / マーマレードは「悪人」か?

2022.11.16

 

 バッドガイズ関係のことは一旦昨日で終わりにしようと思ったのですが、気になってしまったので、一つ。それはマーマレードについてです。

 マーマレードは劇中で明らかに悪人として描かれていました。しかし、そもそも黄金のイルカを受け取るためには、多くの善行を——それこそマザー・テレサに次ぐような——積まなければならないはずです。彼が最初から最後まで悪人であったとは、到底思えません。

 現に、ティファニーの台詞から、彼が隕石に関するよくわからない功績の他、戦争の阻止やパンダの救済など、かなり多くの善行を手広く行っていたことが窺えます。彼にも善行を成したことはあったし、むしろ善行の方が多いようにすら思えます。

 もちろん、マーマレードのことですから、バッドガイズの面々に対してしたように、予め計画を立てておいて、最終的にすべて自分の手柄になるようにしたのかもしれません。しかし、それでは善行は善行ですし、何より戦争レベルのものとなってくると、マーマレードの手に負えるものであるとは考えられません。マーマレードが宇宙人でも無い限り。

 何より彼は教授です。教授ということは研究機関に雇用されていることとなるので、少なくともある程度学術的評価と社会的信頼を得ていることになります。バッドガイズと違い、生活そのものが悪事で構成されているとは考えにくいのです。何の分野を修めているかは分かりませんが、学会や研究という本業もあるはずですから。

 

 何が言いたいか。マーマレードは一体、どの時点から「悪人」なのでしょうか。彼は絶対的に「悪人」と言えるのでしょうか。

 もちろん、彼自身「善行に興味はない」と言っていたように、機会さえあれば悪事に手を染めるつもりではあったのでしょう。しかし、そのために彼は善行すらしていたわけです。それがいくら悪事のお膳立てであり、偽善であったとしても、彼は実際に善行を積んでいるわけです。バッドガイズの面々と違ってね。この場合、彼は完全なる「悪人」として見るべきなのでしょうか。

 というか、そもそも彼は最初から「悪人」だったのでしょうか。優秀な頭脳で様々な問題に対処するうちに辟易し、悪事に興味を抱くようになった、ということも考えられなくはありません。

 ただ、こればかりは何とも言えません。彼のバックグラウンドが何ら描写されていない以上、彼の本心を読み解くことは出来ません。

 だから、何か情報があればほしいな、と思った次第です。

 

  • カドルスは何者か?

 そういえば、もう一点気になるところがあります。カドルスは何者なのでしょうか。

 彼はマーマレードに心酔しているように見て取れます。マーマレードのためには殺人も厭わないほどです。それは何故なのでしょうか。マーマレードについてどう思っているのでしょうか。そもそも、彼はなぜ話さないのでしょうか?

 分からないことだらけです。

 ああ、彼らの前日譚が欲しい!