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2022.11.19 エーリッヒ・フロムの教える現代人の生き方について

2022.11.19

 

  • フロムは私の師である

 私はエーリッヒ・フロムを師としている。彼の思想はまさしくこの世を端的に示している。私にはそのように感じられる。

 そして彼の思想において最も有用な点は、彼が現代においてどのように生きるべきか、逆説的に明示している点である。彼が嫌悪する現代人の生き様をそっくりそのままなぞれば、我々は何不自由なく生きていられるのだ。

 

  • 現代人は「ロボット」である。そうフロムは言うので、我々はそのように生きれば良い

 フロム曰く、現代人とはロボットである。市場原理に基づき、機械的作業に従事する。そうして自身の生命力を消費して財と交換する。餓死を防ぐために。が、それは人間にとって孤独である。孤独を紛らわすために、我々は娯楽を消費する。結局のところ、市場原理は我々を精神的にも支配しており、我々の生はすべて消費と交換によって説明される。

 これはまさしく現代人の生き様であると言って良い。誰も彼も、餓死せぬように、何のために存在しているのかすら判然としない労働に従事し、休日になればそれによって——つまり自身の生命力の対価として得た財を以て、消費に充てる。酒を飲み、煙草を吸い、スロットに費やし、風俗に通う。それほど劣悪な趣味でなくとも、映画、動画、音楽、すべて同じだ。そのように消費できるものがすべて、現代人にとっては「幸福」である。

 そう。これが答えである。我々はただ、このように生きていれば良いのだ。何も考えず、何も感じず、消費可能な今こそ幸福であると念じ続け、その衝動的快楽に自身のすべてを預け、完全なロボットとして生をまっとうする。これが現代人において最も効率的で、最も快楽的な生き方である。フロムはそれを嫌悪しながらも、その指摘があまりに正確であるため、むしろ現代人に標を与えてしまっている。

 だから私はフロムを敬愛する。彼は真実を見ている。彼が記したものは概ね正しい。正しいからこそ、我々はそのすべての記述を参照することが出来る。彼が憎む、醜悪な人間像であろうとも。

 

 もちろん、フロムの教えるような正しさの下で生きていられれば、創造性と愛と自由に満ちた人間として生きていられれば、それほど幸いなことは無いだろう。

 しかしそれはもう叶わない。市場原理が支配するこの世界で実現するには、そして私の乏しい才には、彼の啓蒙はあまりに高潔である。