2022.11.26
- なぜウルフだけが「人々に受け入れてほしい」と強く思っているのか?
- 尊すぎて寿命延びまくった二次創作のご紹介
- バッドガイズにも子供時代
- 幼いウルフと子犬とバッドガイ
- 他のメンバーは「普通の生活」を知らない?
- ミスター・ウルフの性格と幼少期のトラウマ?
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なぜウルフだけが「人々に受け入れてほしい」と強く思っているのか?
さて今日は「なぜウルフだけ人々に受け入れてほしいと強く思っているのか?」について考察します。
ウルフは多分、他のメンバーよりも圧倒的に強く「人々に受け入れてほしい」と思っています。だからこそ、冒頭の台詞があったり、マーマレードやダイアンに一人だけ心を許したりしたのではないでしょうか。
では、どうして?
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尊すぎて寿命延びまくった二次創作のご紹介
ぶっちゃけ、分かりません。これは映画の時間軸より前の話です。前のことは分かりません。
が、私は興味深い二次創作を見つけました。いやはや、こういう解釈があったものか、と。これを描いた人の深い洞察力と豊かな発想力にはひれ伏すばかりです。ありがとうございます……。
Wolf’s first crime.
— Saran Kit (@saran_kit) 2022年5月27日
Moe the puppy
(Page 1-2)#TheBadGuys #fanart #comic pic.twitter.com/zlvyiBP3re
これを見て、私は思いました。もしかして、ウルフだけは「普通の生活」を味わったことがあるのではないだろうか?
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バッドガイズにも子供時代
幼い頃のスネークがアートブックに描かれていたようです。このことから、彼らは突然湧いて出てきた異形ではなく、ちゃんと彼らにも小さいときがあったのだと分かります。
ところで、『バッドガイズ』の世界で悪者と認定されるのはどうしてでしょうか。何によって、人々はバッドガイズを「悪者」だと判断するのでしょう。それは外形です。バッドガイズの面々は、それぞれの持つ外見だけで避けられています。犯罪などを抜きにしても。つまり見た目が大事な指標なわけです。
では、バッドガイズの小さいときの姿は一体、どんなものだったのでしょうか。
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幼いウルフと子犬とバッドガイ
可愛いですよね。子犬と見間違うほどです。でもオオカミの赤ちゃんです。実はオオカミの赤ちゃんというのは、子犬そっくりです。実際、アメリカかどこかで、子犬だと思って育てていたら実はオオカミだった、なんて話を聞いたことがあります。それほどオオカミの子は子犬に似ています。無害どころか、可愛い子犬に。
無害に見えるならば何であれ無害だ、というのがあの世界での考えです。だからウルフは幼い頃、誰に恐れられることもなく、普通の日々を送っていた可能性がとても高い。むしろ人々に可愛がられていたことさえ考えられます。
しかしオオカミの子は成長するにつれ、どんどん犬から離れていきます。そしてやがて、オオカミであることを隠し通せなくなる。彼がオオカミだと知って、人々は途端に彼を突き放した。そうして彼は普通の生活から一点、バッドガイとしての生を受けることになる。
これが、先ほど紹介した二次創作で示された仮説。いや。なんて優れた観察眼をお持ちなのか。オオカミそのものを深く愛していないと出来ない発想です。原作から「こういう設定です」と言われても全然違和感がありません。すごい。中の人が描いた?
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他のメンバーは「普通の生活」を知らない?
ここからは私の解釈。今日のテーマの「なぜウルフだけ人々に受け入れてほしいと強く思っているのか?」について。
あの二次創作の仮説に則って考えれば、実は容易に説明できます。要は、ウルフだけが「普通の生活」を知っていたのです。それで彼だけが強く「普通の生活」を求めている。
いや、こう言うのが正しいでしょうか。他のメンバーは「人々に受け入れている生活」なんて知らないのです。
先ほども申し上げたように、あの世界で大切なのは見た目です。小さかろうが大きかろうが幼かろうが老いていようが、見た目が有害ならば則ち有害です。
そして、ウルフ以外、小さいときからみんな有害です。
蛇は小さいときから完全に蛇の形をしています。鮫もタランチュラも。みな、あの見た目のまま大きくなります。つまりスネーク、シャーク、タランチュラは、子供のことから人々に忌み嫌われていたのだと思います。ピラニアだけは微妙ですが、本当にただの魚なので見向きもされないでしょう。人々に気にも留められず、ある程度成長した段階で一気に避けられる。普通の生活なんて望めません。
ウルフ以外、普通の生活を知る余地なんてどこにも無いのです。人は知らないものを求められない。だから、ウルフ以外の面々は「人々に受け入れられる」ことなんて求めないのではないでしょうか。知らないのだから。
そしてウルフ以外バッドガイであることに何ら疑問を抱かず、むしろ一時的には怒りすら見せるのも、こういう理由があるからなのかもしれません。ウルフ以外、バッドガイである他に生き方を想像すら出来ない。スネークの「実現しないことを考えるだけ無駄」という台詞には、それがちょっと垣間見えるような気もします。
とかね。
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ミスター・ウルフの性格と幼少期のトラウマ?
実はこの仮説、ウルフがどうしてあんなクールでキザなのに、過剰なまでに何か失うことを恐れるのか、についても、ちょっと考えを膨らませられます。
それはたぶん、一度何もかも失っているからなのでしょう。それも、裏切られる形で。
この仮説通りなら、彼は一度「普通の生活」を失っています。しかもそのとき、彼は今まで仲が良かった友達が手のひらを返して自分から逃げる、という経験もしているはずです。信じていた人間に裏切られたのです。それですべてを失ってしまった。
これで負う心の傷は、いったいどんなに大きいものでしょう。しかもオオカミの特性上、見た目が大きく変わるのは少年期です。いちばん繊細な少年期に、周囲の人に裏切られたこと。相当なトラウマになっていたとしても不思議ではありません。
これで彼は、クールでキザでありながら、何も失いたくない、失うのが怖い、と感じるようになってしまったのではないでしょうか。
特にスネークという、唯一無二の相棒に対しては。だからこそスネークが「計画に変更があるなら相談してくれ」とまで言ってくれているのに「善い人になりたい」と言ったら縁を切られると勝手に思い込み、ずっと黙っていたのでしょう。
え、これ答えじゃね。矛盾ねえんだけど。マジであの二次創作描いた人、公式?
以上です。