まどどブログ

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2022.12.05 アニメ版カービィの社会構造について

2022.12.05

 

 

  • アニカビの社会構造に関する考察

 私はアニカビが大好きです。プププランドを「文明に毒されていない純粋な集落」と定義することで、カービィの世界観で無理なく社会風刺を実現していることには目を見張るものがあります。

 ところでふと思いました。あの世界の政治・経済はどのようになっているのか?

 今日はそれについて、書き記してみたいと思います。

 

 まず施政者として見られるのは右の通りです。デデデ大王、パーム大臣、レン村長。

 それぞれの役目は不明ですが、エスカルゴンが実権を握っているという台詞、またデデデやエスカルゴンの一存で税率を設定できることから考えれば、基本的に大王及び側近が殆どの決定権を持っており、大臣や村長はあくまで実務に徹している、と考えるのが自然でしょう。村長は単なる地方自治体の長なのかもしれません。

 ただし、村長が大王から自身への相談の無いことに憤っていた場面もあったので、国家すべてが完全に大王の私物であるというわけでも無いようです。また反逆罪も無いこと、極刑の執行されている様子が一切ないことから、そもそも実権の及ぶ範囲は極めて狭く——城の中とその周辺領域に限られていて——あとは権威を誇示して何とか影響力を持っている、というところでしょうか。

 

 プププランドにも税金があることは節々で明言されています。そして、税金に対する大規模な抗議が一切見られないところを考えれば、税金はある程度民衆にリターンされているようです。では、その税金の使いみちは何でしょうか。

 殆どは公共事業でしょう。道路はわりと広範囲に渡って整備されていますし、村の中心部は舗装路もあり、電化も為されています。電話すら通っています。案外、村の中心部は都会だと思います。

 また、社会保障に関する描写はありませんが、明らかに健康状態に優れない人や餓死しそうな人が居ないことを考えれば、貧困層向けの対策は充実しているのかもしれません。普通、ああいう独裁者の背後には幾千もの餓死者が居るものですから。

 税金を横領している場面が多々見受けられますが、実際には国庫から住民へのリターン分を除いた一定額を、宮廷費として自由に使っているだけなのかもしれません。国家財政が破綻していないのも、こう考えれば納得できます。税制を司るのは大王なのでしょうが、実際に財政に携わっているのはエスカルゴンや大臣なのかもしれません。

 

 プププランドには明らかに貧富の差があります。大臣一家と村人とを見比べてみれば一目瞭然です。また、メインの登場人物はそれなりに豊かに見える一方で、一瞬だけ映る漁民や農民の身なりは彼らに比べて貧相です。映っていないところでは、もっと貧しい家庭は有るのだと思います。

 また身分の差もあります。一部では、村人がフームのことを「フームさん」と呼んでいました。子供を「さん」付けするのですから、身分の差はあると考えるのが良いと思います。

 ただ、貧富や身分の差がありながら、差別は一切ありません。大臣一家も村長一家も普通の村人も、若干の敬語を交えるくらいで普通に会話しています。ユートピアですね。

 ちなみに、フームが村人の中で物知り的立場に在るのは貧富の差の象徴でもあります。古来、貧富の差は教育格差に直結していました。フームやブンが成人した村人よりも理性的に見えるのは、彼らの性質というより、貧富の差による教育機会の有無が主たる要因であると考えるのが妥当であるように思います。

 

 物語の舞台である村、ププビレッジに限って考察します。

 ププビレッジの主要生産物は羊だそうです。また、財政も苦しいようです。

 なので、少なくともププビレッジは基本的に第一次産業、とりわけ羊に依存したモノカルチャー経済なのでしょう。それにしては設備が整っているようにも感じられますが……。

 自給自足、というのは考え難いでしょう。スーパーどこかコンビニすらありますし、皆そこで買い物をしています。多少は野原から得られたとしても、基軸は貨幣経済であるはずです。

 ホーリー・ナイトメア社の資金援助か。出稼ぎ労働者が多いのか。実はとんでもない貴重な資源を持っていて売りまくっているのか。そういえば、ガソリンスタンドがあるのはけっこう不自然ですよね。油田を大量に持っているとか。

 あるいは、閉鎖社会であるために貨幣経済がそもそも成立していないとか。つまり、保有する貨幣量に関係なく自由に物を獲得できるシステムであるとか。そんな貨幣で魔獣の購入代金に充てられるというのなら、財政担当者はとんでもない策士ですね。

 色々考えていたら、一つ、納得のいく答えを見つけました。

 

 ププビレッジがプププランドの首都である、とは一度も言われていません。恐らく。

 そして上記の経済状況から考えれば、あの村やその周辺領域のみで単独経済圏を構成しているとは考えにくい。そもそもスーパーやコンビニやガソリンスタンドがあるのは不自然です。商品の製造や原油の精製を単独で担っているとは到底思えません。

 であれば、プププランドの首都はあれではなく、他のところにあるのかもしれません。

 バルモラル城のようにたまたま大王の居城がププビレッジに近接していて、何故か定住して統治しているだけ。プププランドの首都はロンドンのように都会で、またプププランド自体もイギリスのような先進国。

 こう考えれば、ププビレッジは単なる辺境と解釈することが出来ます。もしかしたら、デデデも首都から追い出されたのかもしれませんね。

 

 以上です。