2023.01.24(残341日)
-
映画とは何か?
私は映画が好きだ。といっても昔から観ていたわけでもないし、何かシリーズや監督の傾向について熱心に語るほどの知識も情熱もない。ただ人生における一つの学びとして、依存対象として映画は最適なのである。
では、私にとって映画とは何か。
-
映画:現実逃避
第一に、映画とは現実逃避である。
現実はあくまで客観的な分析として、醜い。醜いものを見続けれていればやがて、魂そのものまで穢れてしまうことであろう。その点、映画は総じて心躍るものであれ、と設計されているし、不変である。現実逃避としては最適の依存対象なのだ。
-
映画:現実そのもの
第二に、映画とは現実そのものである。
先ほど述べたように現実は醜いものであり、その中で生きるにはあまりに穢れが多い。一方で、我々は現実を生きる肉体に過ぎない。現実からあまりに距離を置くと我々は生存に必要なあらゆる感覚を失う。簡単な例を挙げれば、人と暫く会わなければそもそも言葉を忘れるし、また自然な会話の感覚も損なわれる。
それを映画は補完する。映画は映像作品である以上、基本的に登場人物の言動には一定程度の自然さが求められる。即ち、現実世界でのエッセンスが凝縮されているのだ。そのエッセンスを、我々は穢れることなく味わうことが出来る。映画によって。映画によって我々は現実を遠ざけつつ、また肉体としての現実を摂り入れることも出来るのだ。
-
映画:旅
第三に、映画とは旅である。
映画は多くの景色を我々に見せてくれる。現実のもの、架空のもの、過去のもの、未来のもの。地球のもの。
宇宙のもの。種類を問わずすべて見せてくれるのだ。我々は映画を通して、あらゆる世界に旅立っているのだ。
本や漫画ではこうはいかない。本や漫画の世界というのは動かない以上、我々の知識・経験に大きく依存する。一見豊かな世界を現しているようでその実、我々の体験の追体験でしかない。映画は違う。映画は否応なく、絶対的な景色を我々に提供する。それは総じて新しい景色であり、新しい風であり、新しい血である。これを人は旅と謂う。
以上。