まどどブログ

普通の二十代前半男性が、夢を見るか、破滅するか。そんな人生ドキドキギャンブルの行く末を提供しています。

2023.03.07(残299日) 作家は経験したことしか書けないか?

2023.03.07(残299日)

 

  • 「作家は経験したことしか書けない」というのは本当か?

 作家は経験したことのないものしか書けない、と言われることがある。さて、これは正しいか否か。

 これについて私は、正しくもあり、同様に正しくもない、と考える。それは、この問いの正否はすべて「経験」の定義に依存するためである。何を以て経験とするか、またどの程度のものを経験の範疇と置くか。それによって、この命題は大きく意味を変える。そして「経験」の定義はコンセンサスを得ているものではない。故に、人によって正否は揺れ動く。したがってこの命題に正答はない。正しくもあり、また正しくもない。

 つまり、この命題において問われているのは「経験」の定義である。作家云々、書けない云々は関係しない。そもそも論ずることが誤っている。あるいは、哲学の領域である。

 

  • 荒木先生はスタンド持ち?

 ただし一つだけ言えることがある。

「作家が経験したことしか書けないなら、荒木先生はやっぱりスタンド持ちということに」

 こういうことを恥じらいもなく叫んでしまうような人間は、正直に言おう、馬鹿だ。とことん愚かしい。

 何が馬鹿であるか。この反駁において、「経験」の定義は自明のものであるとされている。しかし前述のように、この命題において議論の対象となるのは「経験」の定義そのものである。この意味で、この反駁は何ら有効なものではない。それどころか、そもそも誰もこんな議論をしていない。それをあたかも華麗な抗弁であるかのように語らう。

 馬鹿馬鹿しい。そういう者はこのような議論に首を突っ込むべきではない。そのような者に似つかわしいことでも考えるべきだろう。むしろ我々が提案しなければならないのかもしれない。では私が一つ。

「うんこ味のカレーか、カレー味のうんこか?」

 

 さらに恐ろしいのは、これが作家側にも散見されることである。