2023.03.25(残281日)
- なんで二本にしたん?
人間というものはなんとも恐ろしい。彼らは驚くべきことに、たった二本の足に依存して移動しているのである。そう、たった二本。仮に負傷や骨折などによって一本使えなくなるだけで、人間の移動はたちまち制限される。一本で立ち、歩き、走り、しゃがみ、立つことなど、絶対に出来ないのだから。そもそも、途方もなく重い上半身を一本の足によってのみ支えることすら出来ない。人間はたった一本失っただけでもはや、日常生活すらままならなくなってしまう。
オオカミや犬であればどうだろうか。もちろん、彼らにとっても足は重要である。一本たりとも失われてはならない。しかし彼らの場合、足は四本存在する。仮に一本負傷したところで、三本は健在である。三本あれば、ある程度の安定性は確保される。四本とまでは言わずとも。
人間はたった一本失うだけで残った足はたった一本となり、安定性は完全に失われるのである。なんと脆弱な生き物であろうか、人間というのは!
せめて三本ほしかった。あるいは尻尾。尻尾が良い。とても長い尻尾が非常時の足となれば良い。仮に一本機能が失われたとて、尻尾で支えられれば、人間はある程度スムーズな進行を可能とすることだろう。尻尾が欲しいものだ。